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天皇陛下の「本当のお仕事」~日本国、最高位の神官として~

世の中も松飾りが取れ、平常運転に戻りましたが、
新年参賀の光景はまだ、目に焼き付いていますね。
秋篠宮家の佳子さまが、来年からのお立ち台ご参加ということで、
一般に紛れて密かに参賀にお加わりでいらしたということで、
皇室の行く手に光を感じます。

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天皇陛下皇后陛下におかれましては、いよいよご壮健であられることを願いますが、
天皇陛下のお仕事の中身を実は私どもよく存じ上げていません。
国事行為の他、海外の賓客おもてなしなどのご公務、
被災地訪問などニュースに流されることだけに国民は目が行き、
それらのお仕事はむろん重要ではありますが、本来のお仕事は、
国民の眼に見えないところで行われる祭祀にあります。

華やかな新年参賀の前日、元旦。私達多くの国民が深い眠りにある頃、
皇居では天皇陛下の「仕事始め」です。
つまり本年度最初の宮中祭祀である「四方拝(しほうはい)」が行われます。

払暁4時からの行事ですので、そのためには当然もっと早起きなさらなければなりません。
単に早起きなさるだけではなく、御身のお清め、
古代装束に身を固められての古式に則った儀式ですから、
相当早めにご準備せねばなりません。
おそら午前1時とか2時には、ご起床でいらっしゃるのではないでしょうか。
皇后陛下はご参加なさらぬ儀式ではありますが、ご準備のお手伝いもあり、
また皇后陛下におかれましては、寒風の戸外に佇まれ、天皇陛下が祭祀を執り行っていらっしゃる間、
お心をその祈りに合わせられ祈念なさる由、
そういう意味から言えば、皇后陛下もご参加なさっての四方拝だということも出来ますね。

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四方拝は歴代天皇だけに許された祭祀で、未だかつて誰も目にしたことがない秘儀です。
豊作を願う祭祀で、飛鳥時代に始まり平安時代に正月の祭祀として定着し、
連綿と歴代天皇がやられて来たわけですから歴史が分厚いのです。
新嘗祭と並ぶ宮中の最大祭祀です。
しかし新嘗祭には代理を立てられるのに対して、四方拝は天皇陛下のみ許されていて、
ご不調の際には中止という厳しさですから、そういう意味では宮中最大至高の祭祀であるということが出来るでしょう。

式次第は、平安時代の儀式書「内裏儀式(だいりぎしき)」「江家次第(ごうけしだい)」に記されています。

天皇陛下は大晦日の夜、潔斎なさり(身を清められ)、黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)という装束に身を改められ式に臨まれます。
この装束は平安朝から続くもので、陽の光を浴びると太陽のように輝く、という素晴らしいイメージで、誂えられた特別な衣装です。

「国と国民を襲うさまざまな難儀は全て、自分の身に降りかかり体を貫け」という、
身を犠牲前提の厳しいお覚悟が、実は天皇陛下に即位なさるということの意味です。

自らが日本国の、ある意味化身として、天照大御神という巨大な存在と、対峙なさり祈られるのですから、
私ども凡人の想像の埒外にある、厳かな儀式であるのでしょう。

かつて、いわゆる左翼と呼ばれる方とこのお話をしていた時、
その方に「だったら、おとなしく神官だけしていろ!」と放言されたことがあり、血が逆流する思いでしたが、
しかしある意味本当のことではあるのです、という言い方にも語弊がありますが、
要するに、公務その他は余事であり、ご高齢を押して無理におやりになっていただくレベルにはありません。
天皇陛下としての本来のお仕事は祭祀に始まり祭祀に尽きると言っても過言ではないのです。
これは順徳天皇、明治天皇共に仰せです。
それに加えて、日本には海外における政治家ほど、華やかなスターが出ません。
それらに対抗して負けない存在が天皇陛下であらせられ、
世界のプロトコルではローマ法王と肩を並べる唯一のお方であり、
もし渡米なされば大統領にホワイトタイで直々のお出迎えを受けるお立場です。

我が国最高位の神官、祭祀王としてのお立場にプラスしての世界的権威。
それが天皇陛下で、皇室を軽視する人たちが言い捨てるほど軽い存在ではありません。

四方拝の儀式は込み入っていて、全てを記す事はできませんが、
長時間正座なさった天皇陛下は、北に向い、新年の属星を7回唱えられ、
次に、深く礼拝を2回繰り返す「再拝」に続けて、呪文を唱えられます。
平安時代の「内裏儀式」に記された呪文は以下のごとくです。

賊冦之中過度我身(ぞくこうしちゅうかどがしん)
毒魔之中過度我身(どくましちゅうかどがしん)
毒氣之中過度我身(どくけしちゅうかどがしん)
毀厄之中過度我身(きやくしちゅうかどがしん)
五急六害之中過度我身(ごきろくがいしちゅうかどがしん)
五兵六舌之中過度我身(ごひょうくぜつしちゅうかどがしん)
厭魅之中過度我身(えんみじゅそしちゅうかどがしん)
百病除癒(ひゃくびょうじょゆ)
所欲随心(しょよくずいしん)
急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)
これは「さまざまな国難、国民の苦しみはわが身を通過しますように」という意味で
国家国民の安泰を祈る厄払いの呪文です。我が身を生贄(いけにえ)に捧げつつ、
神への凄まじい請願であり、儀式です。

・・・・前後を省いて、ごく一部だけ抜き書きしてみましたが、
どれほど綿密に組み上げられたお作法で組み上げられた神事か、
一端は解っていただけたと思います。

今年で皇紀2674年。 その歴史の重みをひょっとしたら、海外の人々のほうが理解しているのかもしれません。
重みと凄み、です。世界に類例がないのです。

なぜ日本だけ、これだけ延々と一家系で存続できたのか、そこに日本という国の霊性がひそんでいます。
そう、天皇陛下は日本の国民の統合の象徴であらせられると同時に、日本の霊性・・・・神に繋がる道を常にその祭祀によりおつけになる方なのです。
天皇陛下が拝まれる時、その拝む神が、ご自身の先祖であるという、この驚嘆すべき事実に世界は瞠目します。
感覚的に世界が、日本国の奥深さに驚嘆したのは、今上陛下の即位の礼の時でした。
世界150カ国以上から、その国のトップを呼び寄せる事のできる底力もさることながら、
神式によって行われる儀式の、その作法の意味を知らぬのは日本人と同じですが、「何か」を感じたのです。
探せば儀式の一端を写した動画がありますので、見てください。

http://www.dailymotion.com/video/xywgem_%E5%8F%B2%E4%B8%8A%E5%88%9D-%E5%A4%A9%E7%9A%87%E9%99%9B%E4%B8%8B%E3%81%AE%E6%AD%A3%E6%9C%88%E7%A5%AD%E7%A5%80-%E5%9B%9B%E6%96%B9%E6%8B%9D_lifestyle

ひれ伏すような何かがあります。
天皇とはその始発のご先祖、アマテラスという巨大な太陽神に、
素手で向き合うすさまじいばかりの霊的資質をお持ちの方でなければ、務まらないのです。
想像を絶する神の領域でのことが、私たち国民の知らぬ所で、粛々と行われており、
そこで全身全霊祈られているものは何であるか。
日本国と、日本国民の安穏と幸せ、そして世界の平和なのです。

皇居内の神殿では24時間燃え続ける神の灯火を神官たちと巫女たちが、
古代装束のまま守り続け、その全てを仕切るのが天皇陛下です。
それだけの霊的器がないと、務まりません。単なる神官と違うところは、そこなのです。
祈りのために生まれ、祈りに生涯を捧げるべく育てられたお方が必要なのです。
「単なる神官だけやっている」というのは、だから違います。
宮中内祭祀は、全生命を賭して行われるべきものであり、そのための環境が必要です。
その環境こそが皇室なのです。

中世の順徳天皇は、「禁秘抄」で「禁中作法先神事」と述べたように、
天皇は肇国(ちょうこく。国の新たな開設)以来「神事」を最優先としています。
明治大帝は、神事における「お手振り」を大切にされ、御歌にも遺されているほどです。
皇后陛下がしきりに案じていらっしゃるのは、このお手振り(神事における身振りを伴うお作法)が、
後代に伝わらぬことであり、控えめながらその懸念を漏らされたことがあります。

ご懸念なさることもなく、神事は正しく後に伝わることと思いますが、
私たち国民も宮中祭祀に対して正しい知識と理解とを持ち、捧げるべき尊崇の念を持ちたいと思います。
それが宮中における神事の火を絶やさぬことにも、つながるでしょう。

そして、これが肝心なことです。
天皇陛下、そして時に皇后陛下の身を捧げての神事に、国民の一人ひとりが、心のうちで参加、お支え申し上げること。
人の祈りの力は凄いのです。

天皇陛下の祈りに、国民のそれが束になって添えられ、まとめられた時、それが日本の暁です。
日出る国に、真実の太陽が輝く時なのです。

それによる日本再生を畏れてこそ、GHQによる日本国弱体化のための皇室改編が行われました。

【1945年(昭和20年)に日本が敗戦し、戦後の連合国軍司令部による統治の下で、宮内省は宮内府・宮内庁へと移行される。また、国政と切り離されていた旧皇室典範は日本国憲法施行に合わせて廃止され、全面的に改定された皇室典範は一般法の一つとなった】

これに合わせて皇室祭祀令など戦前の皇室令も全て廃されたのです。
そろそろ、皇室のあり方も含め、日本国民の意識の再編成も含めて、見直し出直しの時かもしれません。
首相の靖国参拝が本当にいい先鞭をつけてくださったと思います。
日米同盟は大事ですが、日本国としての精神の自立はもっと優先します。

ちなみに、皇后陛下も祭祀はなさいますが、天皇陛下ほど多くはなく、
ただ天皇陛下がなさる祭祀には常に影のように寄り添われ、サポートなさいます。

皇后陛下御歌
 年ごとに月の在(あ)りどを確かむる歳旦祭(さいたんさい)に君を送りて

毎年元旦の払暁、その年最初の宮中祭祀に天皇陛下はお出ましですが、皇后陛下はお支度から、お見送りするまで付き添い、
寒気厳しき戸外に佇立したまま、天皇陛下御拝の時刻を見計らいながら、ご自身も陛下の祈りにみ心を合わせ、国と民のつつがなきを、陛下とともにお祈り遊ばします。

順徳天皇の「禁秘抄」にいわく「およそ禁中の作法は神事を先にし、他事を後にす」とあるように、 禁中=皇居における祭祀こそは、
天皇を天皇たらしめる存在理由だと言えましょう。

皇后陛下が祭祀の引き継ぎについて明治天皇の御製を引用して以下のように述べられました。

【明治天皇が「昔の手ぶり」を忘れないようにと、御製で仰せになっているように、昔ながらの所作に心を込めることが、祭祀には大切ではないかと思い、だんだんと年をとっても、繰り返し大前に参らせて頂く緊張感の中で、うした所作を体が覚えていてほしい、という気持ちがあります。
前(さき)の御代からお受けしたものを、精一杯次の時代まで運ぶ者でありたいと願っています】

[明治天皇御製]
わが国は 神のすゑなり 神祭る 昔の手ぶり 忘るなよゆめ
とこしへに 国まもります 天地の 神の祭を おろそかにすな

四方拝を終えて、その日お休みになることもなく、天皇陛下は新年の祝賀会数回にお出ましで、翌日はお立ち台に7回立たれるわけです。ご年齢からして激務ですね。

・・・・・畏れながら天皇陛下(と皇后陛下)の、本当のお仕事のいったんでも、解っていただけたら、幸いです。

*****

私たちも、神棚に、仏壇に、

なければ天に向かって、祈りをささげましょう。

「神様、仏様、そして天皇皇后両陛下、日本をお護り頂きありがとうございます。」と。

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